腹部超音波検査
在宅でできる検査に超音波検査があります。
当院にもGEヘルスケア社の持ち運びができるポケットエコーがあり重宝しています。
超音波とは人の耳では聞こえない高い音のことです。音の反射を利用して体内の画像を描出します。
超音波検査はその手軽さと体への負担の少なさから現代の聴診器にたとえられますが、むかしは胸水貯留の程度を打診(背中をトントン叩いた時の音)で判断していたので、現代の打診とも言えます。
超音波検査が得意なのは音波がうまく臓器や組織で反射される血管、心臓、腹部臓器、筋肉などです。苦手なものは空気が満たされているた肺や骨に囲まれている脳などです。膵臓は胃の裏にあるため見えにくいことがあります。
お腹が張ったとき、原因として腹水、腸閉塞、便秘、尿閉などが考えられます。区別するために触診や聴診、打診(お腹をトントンたたく)の音で判断することがありますが、超音波検査で見れば画像ではっきりわかります。
いつでも超音波の機械があるわけではなく、すぐに負担なくできる聴診や打診は今も重要な診察方法ですが、重要な診断や体に負担のかかる処置(腹水や胸水を抜く等)を行う場合は超音波検査で確認を取ることが大切です。